ファクタリングを利用することは違法なのか?

ファクタリングの手法がある程度浸透してきました。その裏側で悪徳なファクタリング会社によるトラブルも増えてきました。いったいどのような法律要件がこの違法という言葉を呼んでいるのでしょうか?

ファクタリングは合法である

民法第466条~468条の要件に従えば、ファクタリングは全く合法であることがわかっています。1998年に債権譲渡登記に関する制度が成立し、2005年には「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律」が作られていることから、日本政府はファクタリングを活用して、企業活動を促進することについてはむしろ後押ししていると言えるでしょう。先述した3つの民法によれば、「債権は譲渡できる」「当事者が反対したときは譲渡できない」「譲渡したら債務者に通知する」といった要件を満たすことで、合法的にファクタリングを行うことができるのです。

どうして違法?

政府も後押ししているファクタリングという手法ですが、どうして違法という話が出てきたのでしょうか?これには、貸金業法との関係が出てきます。貸金業第二条に以下のような条文があるのです。

「この法律において「貸金業」とは、金銭の貸付け又は金銭の貸借の媒介(手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によつてする金銭の交付又は当該方法によつてする金銭の授受の媒介を含む。以下これらを総称して単に「貸付け」という。)で業として行うものをいう。」

この条文の括弧付の部分が議論の中心になります。確かにファクタリングは売掛債権の譲渡という、債権譲渡の形を取っており、この債権をどの様に守るかということをファクタリング会社は考えるでしょう。そうした際に、例えば保証人や担保を請求することを思いつくかもしれません。この担保に基づいた譲渡契約は貸金契約と見分けがつかないということになってしまうのです。貸金契約は貸金業の許可を持っている事業者しか結ぶことを許されていません。多くのファクタリング会社は貸金業を営んでいないので、この契約自体が違法契約であり無効のものとなってしまうということです。

もう1つの違法の可能性。下請法

ファクタリング契約を結ぶ際にもう1つ、違法性を問われる場合があります。それが下請法との絡みです。これはファクタリング契約と直接的に関係性はないのですが、ここで押さえておきましょう。基本的にファクタリングを行うかどうかは、売掛債権を持っている企業が自由意思で行うものになります。そのため、このファクタリングを行ったという事由を以て、その後の支払い条件や契約条件に不当な扱いを禁じているのだと考えてください。建設業などでは、売掛債権を持っているのは子会社で、売掛債務を持っているのが親会社である場合が多いと思います。こうした時に、ファクタリングによる支払いに圧力を掛けたりすることは、「一括決済方式が下請代金の支払手段として用いられる場合の下請代金支払遅延等防止法及び独占禁止法の運用について」という形で、政府が明らかにしています。ぜひ一度目を通しておくことをお勧めします。

まとめ

ファクタリングという行為の中に不純な契約項目が入り込んでいると貸金業法の決まりごとに、ファクタリングを行った後の対応を怠ると下請法の決まりごとに、それぞれ抵触する可能性があることがわかりました。ファクタリングは債権という権利をやり取りするものなので、契約書が非常に重要になってきます。もし、不安になったら迷わずに弁護士に相談してください。それがトラブルを未然に防ぐ手段と言えるでしょう。

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